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誰にでもかける農産物のイラスト 2014年12月

農産物直売所のPOPは、一般的にペンや筆などを使った「手描きPOP」が多く見られます。その理由の一つは、「誰でも手軽に売上増進に繋がる広告が作れる」からです。しかし、パソコンを駆使する必要のないハードルの低さの一方で、「字を書くのが上手じゃない」「絵心がない」「色のセンスがない」など手描きPOPに二の足を踏んでいる人もいるのではないでしょうか。

私は農産物直売所のPOP講座で「文字は上手い下手ではなく、相手に伝わるかどうか」とアドバイスします。文字を書くという行為が書き順やトメやハライといった、習字や文字の書き取りに倣った考えに囚われがちです。しかし、手描きPOPの場合は、左右に何度もペンを往復して線を太くしたり、文字の外側をなぞってから塗り絵のように塗りつぶしたり描き方は様々です。つまり、「美しく、正しく」書くよりも「相手に伝わる」描き方が重要です。

では、「相手に伝わる」ということは「何を誰に」伝えるのか?例えば、葉が青々と厚い冬のほうれん草なら「細くしなやか」な文字よりも、「太く力強い」文字のほうが美味しさが伝わるでしょう。このように、農産物の特長や生産者の想いから生まれた「伝えたいもの=消費者が感じるメリット」を手描きのPOPに込めて描いていきましょう。

また、POPは文字の他に農産物などのイラストが描かれます。「さすがに絵は難しい」と思っている方も大勢いるでしょう。例えば、梨や柿、にんじんや大根、白菜などを上手に描こうというのではありません。それら農産物を「まる、さんかく、しかく」にあてはめてみるとどうでしょうか。「まる」なら梨や柿、「さんかく」ならにんじんや大根、「しかく」なら白菜といったように「相手に伝わる」イラストであれば良いのです。

生産者が手塩にかけて育てた農産物のように、手描きPOPからも生産者の想いや温もりが自然と伝わります。最近では、スーパー等の量販店でも手描きPOPが見られますが、それは売り手側と買い手側をつなげる大事な広告媒体です。まずは、「習うより馴れろ」の精神で手描きPOPにチャレンジしましょう。
POP
まるさんかくしかく:単純な図形と色で何を連想しますか?チャレンジしてみましょう。
ほうれん草:文字を太く描く場合、文字の外側をなぞってから塗り絵のように塗りつぶしても良いでしょう。

佐藤 正和・㈱文化メディアワークス/アートディレクター