2014年4月 2014年5月 2014年6月 2014年7月 2014年8月 2014年9月
2014年10月 2014年11月 2014年12月 2015年1月 2015年2月 2015年3月

プロダクトアウトとマーケットイン 2015年2月

地域にとって不可欠な農産物直売所。その優位性や利便性は、「農」「食」「環境の維持」といった価値観を農産物や加工品を通じて、お客さまへ啓蒙と啓発する役割があります。昨今、農産物直売所でもお客さまへのアンケート調査など行われることが増えてきました。その背景にはお客さまのニーズが常に変化しているからです。POPを見るお客さまは地元客なのか、遠方から来店しているのか?によって、直売所の品揃えは異なり、POPもそれに応じた情報を提供しなければなりません。

一方で農産物直売所は、大手スーパーやコンビニエンスストアのように短い期間で品揃えの改善など店舗計画を実行することは困難です。しかし、出荷農家や直売所の店員一人ひとりが来店するお客さまに目を向け語りかけることで、お客さまの変化に気づく体質を店舗全体でつくることができます。良いPOPをつくる秘訣は、いかにお客さま求める潜在的なニーズに応えられるかどうかです。単に見栄えと価格に頼らない農産物の価値を伝えるために、お客さまを知ることからはじめます。

まずは、出荷農家自らが農産物や加工品の「売り」となる特長やこだわりを考えます。特にPOPの場合は紙面の面積が限られるため、なるべく短く簡潔な言葉になるようにします。これは、売場で多くのPOPがある中、お客さまが短い時間で商品の内容を判断するためです。また、POPの内容は、出荷農家の主観だけではなく、「お客さまの立場で見たらどんな印象になるのだろう?」という客観視した目で見ると良いでしょう。

例えば、「真っ赤な美味しいイチゴ」なら「今年もできました!○○農園のとちおとめ」というように、単に見た目や味のよさだけではなく、出荷農家のメッセージ(今年もできました!)や地域(○○農園)を入れることで、商品に対する「安心・安全」のイメージがお客さまに伝わります。そうすることで、価格に対しても相互に費用対効果が感じられるのです。農産物直売所は、地域と農を結ぶ交流の拠点。POPは出荷農家や地域の優位性を向上する大事な広告です。他の店舗に負けないよう、常にお客さまの視点を踏まえてPOPを作りましょう。
POP
プロダクトアウトとマーケットインの違い(出荷農家とお客さまの視点)

佐藤 正和・㈱文化メディアワークス/アートディレクター